札幌市東区あつき動物病院

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猫の甲状腺機能亢進症

甲状腺の腫瘍、過形成により甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによって発症します。8歳以上の猫の5%前後が甲状腺機能亢進症にかかると言われている、比較的発生が多い病気です。

甲状腺機能亢進症の症状

痩せてくる、元気がなくなる、食欲低下、嘔吐、下痢、多飲多尿、多食、異常な活発さ、呼吸が速いなど様々な症状がみられます。 一見、年齢のわりに過剰に元気が良いことがあるため、病気と思わないこともあるので注意が必要です。

診断

血液検査で総サイロキシン(T4)を測定し、基準値より高値でかつ、甲状腺機能亢進症と考えられる症状がみられる場合に診断します。

治療

食事療法、抗甲状腺薬による内科療法、外科手術による甲状腺摘出があります。 まずは食事療法と内科治療によって甲状腺ホルモンを抑え体調を安定化させることが重要です。 その後、年齢や心臓、腎臓などの機能、抗甲状腺薬による副作用などを考慮して手術の適否を選択していきます。

抗甲状腺薬の投与によって効果が見られるまでに1~2週間ほど時間がかかります。 甲状腺機能亢進症の症状は次第に緩和され、減少していた体重も増えていきます。

抗甲状腺薬の副作用は食欲不振、嘔吐、下痢、皮膚炎、白血球減少、血小板減少などがあります。 そのため内科治療中は定期的に血液検査を行い副作用の確認をしていきます。

食事療法では甲状腺ホルモンの元になるヨウ素を制限した療法食を与えることによって 過剰な甲状腺ホルモンを抑えていく治療法です。 ヨウ素制限食の効果が非常にある場合は食事療法のみで治療がうまくいくこともあります。

甲状腺機能亢進症の治療で腎不全が悪化することも

甲状腺機能亢進症の猫では腎臓への過剰な血流により、腎機能の低下があっても血液検査でそれらが隠されてしまっていることがあります。 内科治療によって腎臓の血流が正常化すると、腎機能の低下が現れることがあり、その状態によっては甲状腺機能亢進症の治療を中断する必要があることも。

分かりやすく言うと甲状腺機能亢進症の治療によって正常な腎臓の機能が悪化するわけではありませんがもともと腎機能の低下がある場合は治療によって腎不全の症状が出てくることもありますということです。

甲状腺機能亢進症まとめ

甲状腺機能亢進症は8歳以上の中高齢の猫で多い病気で主に痩せてきたり、飲水量が増える、嘔吐や下痢が増える、何だか異常に元気がある、でも痩せてくるなどの症状を引き起こします。 代謝が活発になりすぎるため放っておくと体がどんどん消耗していきます。

中年期以降の猫ちゃんは半年から1年に1回程度の定期的な健康診断で甲状腺ホルモンも測定していくと早期発見できます。 一度、動物病院で調べてもらうことをお勧めします。

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