今回、猫の心疾患(肥大型心筋症)に適した療法食が発売されました。
肥大型心筋症は猫において一般的な心疾患です。
メインクーン、ラグドール、アメリカンショートヘアでは遺伝性の可能性も疑われています。
肥大型心筋症の猫の多くは無症状です。
元気がない、食欲がない、吐いているなど心疾患を疑いづらい症状のこともあり、診断時には血栓症、胸水、肺水腫、突然死など重篤な状態に陥っていることも多い疾患です。
最近、猫の心疾患に対応した療法食心臓サポートが発売されました。
このフードは高タンパク質、低炭水化物、EPA・DHAを増量したキャットフードで、無症状の肥大型心筋症の猫に与えたところ心筋マーカーの心筋トロポニンIや肥大した左心室壁厚の改善がみられたという報告があります。
無症状の肥大型心筋症の猫において投薬治療の必要性があるのか現状では判断が難しいところです。
従来では定期的なエコー検査によって検査所見をチェックしていき進行具合によって飲み薬を開始していましたが、この心臓病用の療法食によって無症状の状態から療法食を始めることによって病態進行の抑制や症状の改善に寄与できるのではないかと考えられます。
定期検診で肥大型心筋症が見つかって症状もなく経過観察をしている猫ちゃんに特に適した療法食でしょう。
療法食「心臓サポート」のご購入は札幌市東区のあつき動物病院へご相談ください。