札幌市東区あつき動物病院です。ペットショップから購入したばかりの若いフェレットに多い寄生虫耳ダニについてです。
犬や猫に寄生する種と同一であるため、同居動物からの相互感染も起こり得る。
臨床徴候は頭を振ったり耳を掻いたりするが無症状のものも多い。
いわゆる耳ダニに特徴的な黒褐色蝋様の耳垢が認められるがフェレットでは正常でも認められることが多い。
フェレットで続発性中耳炎、内耳炎による神経症状と斜頚が報告されています。
診断としては他の動物と同じく耳垢の鏡検や耳鏡で直接虫体を確認することによる。
治療は教科書的にはイベルメクチン0.2~0.4mg/kg 皮下注射 2週間毎、3、4回。
フェレットは局所療法ではうまく治療できないと書かれていたりもするが米国獣医皮膚科学会の専門医および自らの経験的にも以下の方法で治療できています。
イベルメクチン:0.4~0.5mg/kgを耳道内に局所的に投与する。1、2週間後に再投与。
セラメクチン(レボリューション):3~4週間隔で2回頚部皮膚に滴下することで治癒する。
*フェレットでは正常でも黒褐色の耳垢が見られることもありますが、診慣れていない場合はこれを犬と同様に外耳炎の症状として誤ってしまうこともあるようで注意が必要です。
札幌市でフェレットの外耳炎、ミミダニの診断治療はあつき動物病院へご相談ください。