毛周期停止(脱毛症X・アロペシアX)

2025/4/4
脱毛症Xの治療薬

札幌市東区のあつき動物病院です。当院では犬猫の皮膚病の診察に力を入れています。今回の内容は動物病院の皮膚科で診察する機会の多い脱毛症X・毛周期停止についてです。

犬の毛周期停止は現在のところはっきりとした原因は不明の脱毛症です。
ポメラニアン、パピヨン、チワワ、トイプードル、アラスカンマラミュート、チャウチャウ、シベリアンハスキーなどによく発生します。
脱毛は左右対称性で首、尻尾、大腿(太もも)から始まり体へと進行していきますが、足先、頭は毛が残るのが特徴です。
皮膚の痒みはあまりなく、乾燥、色素沈着、皮膚が薄くなり、しわを認めることもあります。

診断には特徴的な症状の他、皮膚検査や血液検査、ホルモン検査を行い他の発毛不全の病気を除外して行います。

決定的な治療法はありませんが、効果が報告されている治療法はさまざまあります。
・去勢、避妊手術(手術をまだ行っていない場合)
・メラトニン
・R&U、アンチノールなどのサプリメント
・発毛を促がす漢方薬
・リュープリン注射
・トリロスタン内服

当院ではサプリメントや漢方薬を3−4ヶ月程度内服し発毛の評価を行い、効果がなければ他の種類や医薬品に変更することを行っています。
小型犬でコスト的に許容できればリュープリン注射の効果が高い印象があります。

脱毛症で困っているわんちゃんは、あつき動物病院へ診察にいらしてください。
皮膚や動物の状態に合わせて検査、治療法をご提案いたします。